ジェフェを大好きだったきみたちへ
こんにちは。
ぼくは、きみたちより、ほんの少し長くジェフェの友だちをさせてもらってた人です。
きみたちに、ジェフェからのメッセージをあずかってきました。
そのメッセージをしょうかいする前に、すこしぼくの話をきいてください。
もう、お話をきいていると思いますが、ジェフェルソンはファジアーノをやめることになりました。
来年、スタジアムにおうえんに行っても、ジェフェはいません。
それはきみたちにとって、とてもかなしいことだと思います。
ぼくもとてもかなしい。
ジェフェだけでなく、ファジアーノをやめる選手の話を聞くたび、とてもかなしく、さみしくなります。
ずっとずっといっしょだと思っていた人との別れはとてもかなしい。
ジェフェのいないファジなんて
あの選手のいないファジなんて
そう思って、おうえんをやめたくなる人もいるかもしれません。
でも、そう考えることは、きっとジェフェや、やめていく選手たちをとてもかなしませることになると思います。
じつは、去年もファジアーノから選手がやめることがありました。
そのときは、選手たちの半分ちかくがファジアーノをやめるという大変な事件でした。
理由は、夜に練習していたのを、昼に練習するようにしたからです。
なんでそんなことで?と思うかもしれません。
選手のみんなは、それまで、昼に仕事をして、夜練習をしていました。
でも、昼に練習をするようになると、仕事ができません。
なので、選手たちは、泣く泣くファジアーノからはなれることになりました。
それが分かって、すこししてから、やめた選手と会うことがありました。
その選手は
「ファジのおうえん、やめますか?」
と心配そうに聞いてきました。ぼくは
「やめないよ!」
と言うと、ホッとした顔を見せてくれました。
やめていった選手は、みんなファジアーノが大好きだったのです。
だから、ファジのおうえんをやめると、きみたちが言ったら選手はがっかりするでしょう。
それは、ジェフェもきっとそうです。
それから、今度のことをきめたファジアーノのえらい人の悪口は言わず、どうかゆるしてあげてください。
この間のJFL昇格をきめた試合で、ぼくはそのファジアーノのえらい人たちともだきあって喜び、泣きました。
そのとき、あらためて分かったのは、去年たくさん選手がやめることになることをきめた、この人たちが一番つらかったんだということ。
それは、それをきめた時だけじゃなくて、1年間ずっと、つらく苦しい思いをしてきたんだということが分かったのです。
なので、きっと今度のことも一番つらいのはファジのえらい人たちだと思います。
どうかゆるしてあげてください。
長くなりましたが、ジェフェからきみたちへのメッセージです。
ポルトガル語で
NUNCA DESISTA DO SEU SONHO
意味は”夢をあきらめないでください”
ファジアーノの監督の手塚さんが、こんなことを言っていたそうです
「監督もかわる。選手もかわる。
かわらないのはクラブとサポーター。
だからすばらしいんだよ。」
その通りだと思います。
ぼくらの声では、ボールは1ミリも動かない。
スタジアムの風にさえおよばない。
夢をかなえてくれるのは、監督や選手たちにしかできません。
ぼくらは、本当にちいさなちいさなことしかできない。
でも、夢を見続けることは、じつはぼくたちにしかできないことなのです。
色紙をもらったとき、「ジェフェもあきらめるなよ」とぼくが言うと
あのいつもの笑顔で、ぼくと握手をしてくれました。
ジェフェ Obrigado 39