編集後記(第1節号)

こんにちは。やこぜんです。
FORZA!FAGIANOをリニューアルさせようと思い立ってから、開幕まで1ヶ月ぐらいしかありませんでした。
その間、僕の生活は時間が光の速度で進んでいくかのようでした。
時間というのは存在であり、存在とは認識であるならば、時間が光の速度で進んでいくのは道理であるわけですが。
まあ、いいや。
去年まで、ファジアーノのマッチデープログラムはひとりで編集作業をしていたわけですが、2007年のマッチデープログラムは、仲間を増やして作ろうと決めたのです。
なぜなら、今年のファジサポの目標は「ファジアーノを愛する仲間を増やすこと」だったから。
ものを作ることっていうのは、ひとりでやった方が何かと気楽だと思うんですが、それをあえて誰かと共同作業することにしたのは、ファジアーノとかかわりを持ってくれる人を増やしたかったからです。
徳島ヴォルティスがまだ大塚製薬サッカー部だった頃、ネット上のニュースだったか何かで、サポーターズクラブの代表の方のこんなコメントを読んだことがあります。
「『行政が旗振りをしているんだから、大塚製薬サッカー部を母体としたJチームができるだろう』との楽観が最も危険。地域のクラブを県民の手でつくるという意識が大切だ。」
自分たちの地元にあるクラブがJリーグを目指すという。
選手が頑張れば実現するだろう、フロントががんばれば大丈夫だろう。行政が、マスコミが、スポンサーが…。
僕は、地元のクラブがJに行くということを、そんなふうに「他人事」としてとらえるのではなく、「自分の事」としてとらえる人を増やしたかったのです。
私に何が出来るだろう、このクラブは私にとってどういう存在なのだろう、私は、私は…。そんなふうに、クラブのことを自分のことのように思えるような人を増やさなければ、観客はいつまで経っても「お客さん」であって、チームに負けが続けば、いつか人々はクラブから離れていってしまうだろうと思ったのです。
うちのチームは肝心なときに負けちゃうことが多いけど、それでも私はこのクラブが好き。だって、私の住む街のクラブだから。
そんなふうに言える人を増やしたかったから、僕はマッチデープログラムの制作をきっかけとして、ファジアーノにかかわる人を増やしたかったのです。
ただ、マッチデープログラムが紙という媒体で発行される以上、紙面には限りがあります。
ライターが何人もいても、すべてを載せきれるわけではありません。
そのため、FORZA!FAGIANOをマッチデープログラムのWeb版としてリニューアルすることにしたのです。
「その国の文化度は、紙の消費量に比例する」と聞いたことがあります。
紙の消費量とは情報量のことであり、情報の行き交う流通量だということではないでしょうか。
紙という媒体は読みやすさや、扱いやすさの点では便利ですが、現代に生きる私たちには幸いにもWebという強い味方がいました。
特別な力を持たなくても個人が情報を発信できるメディア。それがWebです。
2005年にFORZA!FAGIANOを作ったときには、Web上に流れるファジアーノの情報というのはごくわずかなものでした。しかし、桃スタでゲームが開催されたり、新聞紙上やテレビの画面にファジアーノが登場する機会が増えるごとに、このクラブを認識してくれる人たちが増え、いまや多くの人がファジアーノのことを自分のブログに書いています。
Web上に流れる情報の量が増えたことで、ファジアーノという文化が大いに発展したのだ、と僕は考えています。
今回のリニューアルでは、ファジアーノについて書かれたブログの記事をRSSを使って拾う仕様にしました。
このことで、このサイトを見てくれた人が、ファジアーノに関する情報を得る機会を増やせたのではないかと思います。
みなさん、ファジアーノの試合を見て面白かったことや、楽しかったこと、感動したこと、そういうことをどうかたくさん発信してください。
晴れの国・岡山の人たちひとりひとりが、そうやって思いを語るごとに、このクラブの存在はもっともっと大きくなっていくと僕は思います。

2007年4月14日 21:05 » ブログ